ジャズシンガー、エラ・フィッツジェラルド(Ella Fitzgerald 1917年~ 1996年) の名曲や、おすすめの曲などをご紹介します。
なお、エラ・フィッツジェラルドの生い立ちや生涯についてはこちらをご覧ください。
エラ・フィッツジェラルドの名曲 (まずは有名な3曲)
エラ・フィッツジェラルドの歌で特に有名なのは「ハゥ・ハイ・ザ・ムーン(How High the Moon」、「マックザナイフ(Mack the knife)」、「ア・ティスケット・ア・タスケット(A Tisket A Tasket )」の3曲と言いきっちゃってもいいと思います。
ハゥ・ハイ・ザ・ムーン(How High the Moon)
「ハゥ・ハイ・ザ・ムーン(How High the Moon」は、途中のスキャットで有名なチャーリー・パーカー(Charlie Parker)の曲「オニソロジー(Ornithology)」を再現しているので有名。
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マックザナイフ(Mack the knife)
「マックザナイフ(Mack the knife)」は「三文オペラ」というミュージカルで使用された曲で、エラ・フィッツジェラルドの十八番。
ロンドンに実在した切り裂きジャックと呼ばれる、連続殺人事件の犯人を歌ったもの。
1960年のベルリン公演を収録したライブアルバム「マック・ザ・ナイフーエラ・イン・ベルリン(Mack the knife-Ella in Berlin)」に収録されています。
実はこのベベルリン公演の時、エラは「マックザナイフ(Mack the knife)」の歌詞をまだ完全には覚えていませんでした。
うろ覚えのまま、歌い出します。
途中、ルイ・アームストロングの声を真似たスキャットも交えますが、これは、エラが歌詞を思い出せなかったための苦肉の策だったと言われています。
エラは「歌詞を覚えていたらいいけれど~」と歌いはじめ、途中で「もうわかんなくなっちゃった~」と歌っています。
完璧主義者だったと言われるエラフィッツジェラルドにしては、歌詞を忘れるなんて、ちょっと意外な感じもしますが、一説によるとこの時、エラや、ジム・ホール(Jim Hall)などバンドのメンバーはツアーの移動が続いて、へとへとに疲れていたとも言われています。
ア・ティスケット・ア・タスケット(A tisket,A tasket)
17歳でデビューしたエラ・フィッツジェラルド。大人の恋の歌を歌うには、まだ若すぎるということで、エラのために用意された曲が「ア・ティスケット・ア・タスケット(A tisket,A tasket)」
この曲は当時、大ヒットしたそうです。
エラ・フィッツジェラルドの名曲は多いです。
エラ・フィッツジェラルドは完璧主義だったと言われるだけあって、エラは何を聴いてもはずれがない感じ。
それでも、中でもこの3曲は有名だと思います。
その他のエラ・フィッツジェラルドの名曲、おすすめ曲
上記の3曲ほど有名ではないけれど、エラ・フィッツジェラルドの歌で私の好きな曲やおすすめの曲をご紹介します。
オー・レディ・ビー・グッド(Oh, Lady be Good)
「オー・レディ・ビー・グッド(Oh, Lady be Good)」のように、ぐいぐいとスイングする曲は、エラの得意とするところ。
チーク・トゥ・チーク(Cheek to Cheek)
エラ・フィッツジェラルドはサッチモ(Satchmo)ことルイ・アームストロング(Louis Armstrong)とのディオは本当に相性がよくて、アルバムも「エラ・アンド・ルイス(Ella And Louis)」と「エラ・アンド・ルイス・アゲイン(Ella And Louis Again)」の2枚が制作されています。
この「チーク・トゥ・チーク(Cheek to Cheek)」ではサッチモが最初に歌って、次にエラが歌います。
エラの歌に絡むサッチモのトランペットが、これでもかというくらいマッチしていて、さらにその後、2人でハモったりして聴いていてわくわくします。
ハニーサックル・ローズ(Honeysuckle Rose)
カウント・ベイシーのグルーブが、エラをよりスイングさせているようなアルバム「エラ・アンド・ベイシー(Ella and Basie)」
その中から1曲だけ選ぶとするなら、悩みに悩んで「ハニーサックル・ローズ(Honeysuckle Rose)」
(後編)に続きます。
後編では、サイケロックをシャウトしながら、でもしっかりジャズテイストで歌うエラ・フィッツジェラルドも紹介します。
エラ・フィッツジェラルドの生い立ちや生涯などはこちら。