アーネスティン・アンダーソン( 1928年~ 2016年)はブルースも歌いますが、ジャズシンガーに位置付けされることが多いシンガーです。
グラミー賞には4回ノミネート。
あたたかみのある、飾り気のない声で、自由に力強くスイングします。
ブルースも歌えるから、こういうソウルフルな曲は得意中の得意。
アーネスティン・アンダーソンの生涯
アーネスティン・アンダーソンの生い立ち
テキサス州ヒューストン出身。双子の姉がいます。
音楽好きな両親のもとに育ち、3歳のころにはベッシー・スミス(Bessie Smith)のレコードに合わせて歌っていました。
その後シアトルに引っ越し、10代のころに地元のバンドにスカウトされ、ジャスクラブで歌うようになります。
なんとそのバンドには、のちにマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)をはじめ数々の大物アーティストの名プロデューサーとなるクインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)がトランぺッターとして在籍していましたし、ピアニスト兼シンガーとしてその生涯が映画にもなったレイ・チャールズ(Ray Charles)もピアニストとして在籍していました。
アーネスティン・アンダーソンはそののちシアトルを離れ、ライオネル・ハンプトン(Lionel Hampton)のバンドでツアーをおこなった後、ジャズの本場ニューヨークに住むようになります。
アーネスティン・アンダーソンの名唱&名曲
アーネスティン・アンダーソンのデビューアルバム「イッツ・タイム・フォー・アーネスティン(It’s Time For Ernestine)」に収録されていた曲。
ポップス歌手リンダ・ロンシュタット(Linda Ronstadt)が同じ曲を歌っていますが、アーネスティン・アンダーソンの歌とよく似ています。お手本にしたのかも。
バラードはあたたかみのある声で、力強く朗々と歌います。
「スイングしなけりゃ意味ないね(It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got That Swing)」もアーネスティン・アンダーソン流で。
いろいろなシンガーがこの曲を取り上げていますが、個人的にアーネスティン・アンダーソンの歌が一番、オリジナルのマイルスのトランペットの雰囲気に近いように思います。
古いポップソングで、ジャズメンも取り上げることが多いこの曲。ケヴィン・マホガニー(Kevin Mahogany)のバージョンと、アーネスティン・アンダーソンのバージョンが、私のお気に入りです。
強烈にスイングさせる、アーネスティン・アンダーソンの歌うこの曲もいいです。
昔持っていた音源で、アーネスティン・アンダーソンのライブ盤に収録されていた「酒とバラの日々(The Days of Wine and Roses)」は、最初バラードで1コーラス歌って、2コーラス目は、そこからうなるようなスロースイングにしてソウルフルに歌うのが、最高にかっこよかったです。
あたたかさと力強さを合わせ持った声。
強烈にスイングさせる、その馬力。
レイ・ブラウンの力強いベースで歌う、アーネスティン・アンダーソンの録音を聞いたことがありますが、それも最高でした。