「ジャズ・アネクドーツ(Jazz Anecdots)」は、大物ジャズメンたちのエピソードが満載。
ジャズの Anecdots(逸話)というタイトルどおり、いろんな逸話を読むことができます。
型にはまらない、個性的なジャズメンたちの楽しい、おかしいエピソードがてんこ盛りです。
普通にエッセイ本としても、おもしろい本だと思います。
エピソード集なので、空き時間にちょこちょこ読むのにも便利。
興味のある、または好きなじゃずメンのところから読んだりもできます。
スタン・ゲッツ(Stan Getz)のバンドでベースを弾いていたビル・クロウ(Bill Crow)が実際に見聞きした話なので、おもしろさが半端じゃないです。
ビル・クロウ(Bill Crow)は、そのお人柄なのでしょうか。
チャールズ・ミンガス(Charles Mingus)と一緒に釣りに行ったり、ひょっこり公園で出会ったチャーリー・パーカー(Charlie Parker)をプールに誘ってみたら本当に来ちゃって一緒に泳いだり、というエピソードにことかかない人です。
テナー・サックス奏者のズート・シムズ(Zoot Sims)とは仲良しで、家族ぐるみのおつきあい。
ビル・クロウ(Bill Crow)はプロのジャズベーシストです。
ジャズメンあるあるで、呼ばれてあちこちのバンドに参加するので、さまざまなジャズメンに出会っています。
そんなビル・クロウ(Bill Crow)が共演して見聞きしたジャズメンのようすや、ジャズメンから聞いた話など、ジャズメンだからこそ知りえた「噂話」を超えたリアルを感じられるジャズメンたちのエピソードが語られています。
ジャズメンのプライベートな一面が垣間見れる、ジャズファンなら、たまらない一冊です。
「あの人って、こんな人なんだ。」
「あのミュージシャンがそんなことしたの?!」
など、興味深いお話が満載です。
それに挿絵は和田誠さん。
彼の描く、あたたかみのあるユーモラスな似顔絵は、レジェンドたちを親しみやすい、人間味のある人物にしています。
本の評判がよかったのでしょうか。
ビル・クロウ(Bill Crow)はカルテットで、本と同じタイトルのアルバムも制作しています。
空き時間に、気軽に読めておもしろい本です。
ジャズメンたちが、もっと好きになりました。
愛すべき人たちです。
ジャズメンならでは。
サラリーマンには、なかなかこんな人たちはいません(笑)
読めばジャズをもっと深く知ることができる、ジャズがもっと好きになると思います。
ビル・クロウについて詳しいことは、こちらをご覧ください。
ビル・クロウの著作「さよならバードランド」もおすすめです。