ジャズを聴いてみたいけど、なにから聴いていいかわからない。
ジャズのスタンダード曲って、どんなものがあるの?
たくさんの曲の中から、どれを聴いていいかわからない。
そんなかた向けに、ジャズのスタンダード曲の中でも、特に有名な曲をご紹介します。
ただ、ジャズは即興の音楽。
演奏者や歌い手が変われば、別の曲かと思うくらい、がらっとイメージが変わります。
もしお気に入りの曲を見つけたら、ぜひ、いろんなジャズメンで聴き比べしてください。
リズムやテンポ、楽器の構成などで、同じ曲も違って聴こえます。
ジャズをそうやって聴いていくと、はてしない世界に踏み込むことに。
ようこそ、底なし沼のジャズの世界へ(笑)!
ジャズのスタンダードの有名曲
ジャズのスタンダード曲は、数々あれど。
その中から特に有名な曲、よく演奏されている曲をご紹介します。
枯葉(Autumn Leaves)
「枯葉(Autumn Leaves)」は、本当はフランスで生まれたシャンソンの曲なのですが、アメリカに持ち込まれた後、ジャズに変身しました。
超有名曲であるだけでなく、ジャズメンによく取り上げられる曲。
アマチュアのセッションなんかでも、とりあえずみんなで一緒に何かやろうかとなったときに、選ばれることが多い曲です。
たくさんある名演奏の中で、とくに有名な「枯葉(Autumn Leaves)」のバージョンは、この「サムシンエルス (Somethin’ Else)」というアルバムに収録されている演奏です。
この「サムシンエルス (Somethin’ Else)」は契約上の制約があってキャノンボール・アダレイ(Cannonball Adderley)名義のアルバムとなっていますが、実質的にはマイルス・デイヴィス(Miles Davis)のリーダーアルバムとして知られています。
歌ものだとナット・キング・コール(Nat King Cole)のバージョンが、あまりフェイク(メロディを自由に変えること)してなくて、メロディに忠実に歌っている感じなので、初めて聴くにはおすすめです。
「枯葉(Autumn Leaves)」には他にサラ・ヴォーン(Sarah Vaughan) が終始、ばりばりのスキャットで歌いまくる、スリリングなバージョンもあって、そちらもおすすめです。
サラ・ヴォーン(Sarah Vaughan)をはじめ、「枯葉(Autumn Leaves)」をいろんなジャズメンで聴き比べもしています。
マイ・ファニー・ヴァレンタイン(My Funny Valentine)
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン(My Funny Valentine)」は、歌もの、インストもの、どちらでもよく取り上げられる曲で、歌ったり、演奏している人が、本当に多い曲です。
数ある演奏の中で、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)のこの演奏は有名です。
この演奏を収録したアルバムが当時大ヒットして、マイルスはたびたびこの曲をリクエストされて、うんざりしたと自叙伝に書かれていました。
歌ものだと、チェット・ベイカー(Chet Baker)のバージョンがおすすめ。
チェット・ベイカー(Chet Baker)をモデルにした映画「ブルーに生まれついて(Born to Be Blue)でも印象的なシーンで使われていました。
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン(My Funny Valentine)」も、いろんな演奏や歌を、こちらで聴き比べしています。
ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ(You’d be so nice to come home to)
「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ(You’d be so nice to come home to)」は一応、「帰ってくれればうれしいわ」という邦題がついてますが、現場で邦題をコールしているのを聞いたことがありません。
関西だと「ユー・ビー・ソー」と略して言っても通じます。
この歌はなんと言ってもヘレン・メリル(Helen Merrill)のバージョンが有名なのですが、それは日本だけの現象だという噂も。
「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ(You’d be so nice to come home to)」も、いろんなジャズメンで聴き比べしています。
ミスティ(Misty)
「ミスティ(Misty)」も有名なバラード曲です。
インストだと、作曲者のエロル・ガーナー(Erroll Garner)ご本人の演奏。
「ミスティ(Misty)」の作曲者のエロル・ガーナー(Erroll Garner)は、生涯一貫して譜面が読めなかったというから驚きです。
「ミスティ(Misty)」もいろんなバージョンで、聴き比べしています。
フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン(Fly Me To The Moon)
「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン(Fly Me To The Moon)」は、ジャズメンのみならず、ポップスシンガーや、J-POPのアーティストにも取り上げられる超有名曲。
親しみやすく、口ずさみやすいメロディが特徴。
軽くスイングする感じも、心地よい曲です。
「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン(Fly Me To The Moon)」の、いろんなバージョンの聴き比べはこちら。
ラウンド・ミッドナイト(’Round Midnight)
「ラウンド・ミッドナイト(’Round Midnight)」も、バラードの有名曲。
いかにもジャズ!という感じの、ちょっと複雑なハーモニーがやみつきになる曲です。
この曲も、数々のジャズメンが演奏していますが、まずは作曲者のセロニアス・モンク(Thelonious Monk)のバージョンを。
ルート66(Route66)
「ルート66(Route66)」は、シンガー、インスト、どちらでもよく取り上げられる曲です。
アマチュアのセッションでは、「枯葉(Autumn Leaves)」と並んでこの「ルート66(Route66)」もよく演奏されます。
セッションやライブの最後に、出演者全員で演奏しよう!というようなときに、よく演奏されるし、盛り上がる曲でもあります。
まだまだあります。
入門編②に続きます。