ジャズ界のジェームス・ディーン!チェット・ベイカーの映画2本

ジャズトランペッターで、ソフトなささやくような声で歌も歌うチェット・ベイカー(Chet Baker)はジャズ界のジェームス・ディーンと言われます。

ちょっと陰のある甘いマスクと、甘い声。

チェット・ベイカー(Chet Baker)は若いときには、アイドルなみの人気でした。

彼には常に、反抗的、破滅的、退廃的、そんな雰囲気が漂います。

そしてチェット・ベイカー(Chet Baker)の生涯もドラマティック。

だから彼のことを映画にすれば、いい映画になるにきまっています。

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ちょっとフィクションも交じっていますが、チェット・ベイカーを描いた2015年公開の映画「ブルーに生まれついて(Born to Be Blue)」と、チェット・ベイカーが亡くなる前年の57歳のときに撮られたドキュメンタリー映画「レッツ・ゲット・ロスト(Let’s Get Lost)」の2本をご紹介します。

「ブルーに生まれついて(Born to Be Blue)」2015年

ドラッグを常習していたチェット・ベイカー(Chet Baker)

ドラッグがらみのトラブルによる喧嘩で、トランペッターにとっては命である前歯を折られます。

そのためチェット・ベイカー(Chet Baker)は以前のようにトランペットを演奏できなくなります。

映画の共演で知り合った女優ジェーンに支えられ、どん底の生活の中でも、トランペットを吹こうと努力します。

チェット・ベイカー(Chet Baker)の絶望と再起が描かれた映画です。

(残念ながら、映画に出てくるジェーンは架空の人物で実在しません)

私はU-NEXTで見ました。

(本ページの情報は2024年6月時点のものです。

最新の配信状況は公式サイトにてご確認ください)

この映画を見る前は

チェット・ベイカー(Chet Baker)はジャンキーだったし」

と思って重く暗い、ドロドロした悲惨な映画だろうと勝手に誤解していました。

でも、そんな映画ではありませんでした!

挫折にもがくミュージシャンと、それを支える女性との美しくせつないラブストーリーです。

チェット・ベイカー本人の「ボーン・トゥ・ビー・ブルー(Born to be blue)」

ヘレン・メリルもこの「ボーン・トゥ・ビー・ブルー(Burn to be blue)」を歌っています。

ちなみに「ボーン・トゥ・ビー・ブルー(Burn to be blue)」が収録されているアルバム「ヘレン・メリル&クリフォード・ブラウン」では「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ(You’d be so nice to come home to)」が、ヘレン・メリルと言えばこの曲、というくらい超有名。

チェット・ベイカーのドキュメンタリー映画「レッツ・ゲット・ロスト(Lets Get Lost )」1988年

「レッツ・ゲット・ロスト(Lets Get Lost )」という1988年公開の映画もあります。

チェット・ベイカー(Chet Baker)が57歳の時に撮られた、ドキュメンタリー映画です。

撮影直後にチェット・ベイカー(Chet Baker)が亡くなったので、この映画は彼の死後に公開されましたそうです。

フォトグラファーのブルース・ウェバー(Bruce Weber)が製作した映画です。

チェット・ベイカー(Chet Baker)の若い時の映像や、セッション風景などジャズファンにはうれしいシーンも。

そして、女性にもてて、数多くの女性と浮名を流したチェット・ベイカー(Chet Baker)

結婚は3回。

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その元妻や元彼女たちも登場して、彼について話します。

そこが同じ女性としては一番興味を持つところ。

チェット・ベイカーって母性本能をくすぐられる感じ?

「レッツ・ゲット・ロスト(Let’s Get Lost)」はボーカルだとこんな感じ。

トランペットはテレンス・ブランチャード(Terence Blanchard)

チェット・ベイカー(Chet Baker)の周りには、女性、ドラッグ、ジャズがありました。

どれも映画的な要素です。

彼自身の生涯が、美しくせつない映画のようです。

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でも、長生きした彼も見たかった!

もっと枯れていい感じになっていたと思います。

チェット・ベイカーのあとにも、ささやき声の甘いソフトな声の男性ヴォーカルは出てくるけど、やっぱりチェット・ベイカーとは何かが違う気がします。

チェット・ベイカー(Chet Baker)についてはこちらに書いています。

JAZZ界のジェームズ・ディーン チェット・ベイカーの生涯
ささやくような甘い声で歌い、ソフトなトランペットも奏でる、チェット・ベイカー。若い時にはアイドル並みのスター。ところが彼も当時のジャズメン同様、麻薬中毒で一時は表舞台から消えます。彼の場合、演奏もさることながら、その生涯もドラマティックです。