「ウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery 1923年~ 1968年)のジャズは完璧すぎてつまらない」という意見が出てくるほど、いつ聴いてもウェス・モンゴメリーのギターにはほころびがなく、安定した完璧さです。
でもだからこそ、安心してリラックスして聴けるのがウェス・モンゴメリーだと思っています。
そんなウェス・モンゴメリーの名盤のご紹介です。
ウェス・モンゴメリーの生い立ちや生涯については、こちらに書きました。
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ウェス・モンゴメリーの名盤
ウェス・モンゴメリーのアルバムの中でも、特に有名なものをご紹介します。
「フル・ハウス(Full House)」と「ジ・インクレディブル・ジャズ・ギター・オブ・ウェス・モンゴメリー(THE INCREDIBLE JAZZ GUITAR OF WES MONTGOMERY)」の2枚はウェス・モンゴメリーのアルバムの中でも、特に有名だと思います。
以下は、有名だと思われる順番で。
(順番はつけ難いし、人によって違うと思いますが)
フル・ハウス(Full House)1962年
たぶんウェス・モンゴメリーのアルバムで、1番有名なのはこの「フル・ハウス(Full House)」になると思います。
ウェス・モンゴメリーらしさがてんこ盛りで、ノリノリのライブ盤です。
ウェス・モンゴメリーを初めて聴く、一枚目のアルバムとしてもふさわしいアルバムだと思います。
(↓Spotifyに登録すれば(無料でも可)フル再生できます)
メンバーは、ギターのウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)、テナーサックスのジョニー・グリフィン(Johnny Griffin)、ピアノのウィントン・ケリー(Wynton Kelly)、ベースのポール・チェンバース(Paul Chambers) 、ドラムのジミー・コブ(Jimmy Cobb)
ジ・インクレディブル・ジャズ・ギター・オブ・ウェス・モンゴメリー(THE INCREDIBLE JAZZ GUITAR OF WES MONTGOMERY)1960年
ウェス・モンゴメリーの初期の名盤といわれ、人気の高いアルバム。
2017年にこのアルバムは「文化的、歴史的、または芸術的に重要な録音」ということで、アメリカの国家保存重要録音登録制度(National Recording Registry)に登録されました。
メンバーは、ギターのウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)、ピアノのトミー・フラナガン(Tommy Flanagan)、ベースのパーシー・ヒース(Percy Heath)、ドラムのアルバート・ヒース(Albert Heath)
ボス・ギター(Boss Guitar)1963年
個人的に、オルガンとギターという楽器は本当に相性がいいと思っているのですが、この「ボス・ギター(Boss Guitar)のアルバムでは、オルガンとウェス・モンゴメリーの透明感のあるギターで作り出される世界に魅了されます。
メンバーは、ギターのウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)、オルガンのメルビン・リン(Melvin Rhyne)、ドラムのジミー・コブ(Jimmy Cobb)
ハーフ・ノートのウェス・モンゴメリーとウィントン・ケリー(Smokin’ at The Half Note)1965年
何度も共演していて相性ばっちりなピアニストウィントン・ケリー(Wynton Kelly)と、こちらもウェス・モンゴメリーのアルバムでは常連?のドラムのジミー・コブ(Jimmy Cobb)、名盤「フル・ハウス(Full House)」にも参加していたベースのポール・チェンバース(Paul Chambers) と、気心の知れたメンバーでの演奏で、こちらも名盤と評判のアルバム。
メンバーは「フル・ハウス(Full House)」とテナーサックス以外の同じメンバーで、ギターのウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)、ピアノのウィントン・ケリー(Wynton Kelly)、ベースのポール・チェンバース(Paul Chambers) 、ドラムのジミー・コブ(Jimmy Cobb)
ア・デイ・イン・ザ・ライフ(A Day In the Life)1967年
ウェス・モンゴメリーのオリジナル「エンジェル(Angel)」や、スタンダード曲の「柳よ泣いておくれ(Willow Weep for Me)」などもありますが、ビートルズやポップスなどのカヴァーが多めなアルバム「ア・デイ・イン・ザ・ライフ(A Day In the Life)」
ビートルズやポップスも、オクターブ奏法でウェス・モンゴメリーの世界にしてしまっているところがすごいです。
メンバーは、ギターのウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)、ピアノのハービー・ハンコック(Herbie Hancock)、ベースのロン・カーター(Ron Carter)、ドラムのグレイディ・テイト(Grady Tate)、パーカッションのレイ・バレット(Ray Barretto)
ちなみに「ア・デイ・イン・ザ・ライフ(A Day In the Life)」系のポップスやカヴァーが多めのアルバムなら、1966年にリリースされた「カリフォルニア・ドリーミング(California Dreaming)」や、(後編)でご紹介しているウェス・モンゴメリーが亡くなる直前に制作されたアルバム「ロード・ソング(Road Song)」もすすめです。
後編に続きます。
ウェス・モンゴメリーの生い立ちや生涯は、こちらに書きました。