ブルースシンガー、エタ・ジェイムズ(Etta James 1938年~2012年)といえば、大ヒット曲「アット・ラスト(At Last)」
さまざまなシンガーに、歌い継がれる名曲です。
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エタ・ジェイムズといえば、力強く、ときにはシャウトしてブルースを歌うイメージですが、実はジャズのアルバムも出していて、これがとってもいいんです!
ジャズシンガーには出せない、ブルージイな雰囲気で、誰にも真似できないジャズを歌います。
最初に聴いたときには、ジャズのスタンダードで、スイングしているものでさえ、ブルースっぽくも聞こえるので、衝撃でした。
エタ・ジェイムズがジャズを歌っているアルバム2枚、超おすすめなのでご紹介します。
エタ・ジェイムズの生い立ちや生涯については、こちらに書きました。
エタ・ジェイムズが歌う、ジャズの名曲については、こちら。
エタ・ジェイムズが歌うジャズの名盤
とっておきの2枚を、ご紹介します!
ミスティ・レディ(Mystery Lady)1994年
「ミスティ・レディ(Mystery Lady)」は、エタ・ジェイムズのスタジオで録音されたものとしては、20枚目となるアルバム。
ビルボードのトップジャズアルバムチャートで2位にランクインしました。
1995年、グラミー賞の「ベスト・ジャズ・ボーカル・アルバム賞(Best Jazz Vocal Album)」も受賞しています。
全曲、ビリー・ホリディが歌っていた曲。
ビリー・ホリデイもブルースっぽい感じで歌いますが、エタ・ジェイムズのブルージーさとは、一味も二味も違います。
初めて聴いたときには、
「この曲を、そんなふうに歌うのか!」
と驚きの連続でした。
エタ・ジェイムズの底力というか、腹から出す野太い声で歌われる力強いジャズ。
生粋ジャズシンガーでは、この雰囲気は出せないだろうなあと思います。
有無を言わさぬ、説得力もあります。
タイム・アフター・タイム(Time After Time)1995年
「ミスティ・レディ(Mystery Lady)」の評判がよかったからでしょうか。
翌年も、エタ・ジェイムズはジャズのアルバムを制作しました。
この「タイム・アフター・タイム(Time After Time)」は、全曲スタンダードナンバーで、よく知られた曲ばかり。
でも、よく知っている曲が、エタ・ジェイムズの歌で、全曲ガラッと雰囲気を変えて登場します。
私が特に気に入っているのが、収録されている「ナイト・アンド・デイ(Night and Day)」
フランク・シナトラが朗々と歌い上げるバージョンが有名な曲ですが、エタ・ジェイムズが歌うと、この曲までブルージーに。
しっかりスイングしているのですが、ブルースっぽく聞こえます。
この曲が、こんなふうになるなんて!と驚きの1曲です。
エタ・ジェイムズはブルースシンガーという認識だったので、特に積極的にチェックしていなかったのですが、さるバーのマスターが
「こんな、おもろいのんあるねんで。知ってる?」
と教えてくれたのが、この2枚のアルバム。
最初に聴いたときは
「何なん、これ!」
とびっくり。
そしてどれだけ、繰り返し聞いたことか。
生で聴けたら、もっとよかった!
エタ・ジェイムズの生い立ちや生涯については、こちらに書きました。
エタ・ジェイムズが歌う、ジャズの名曲については、こちら。