シーツ・オブ・サウンド ジョン・コルトレーンの名盤(上級編)

学生のとき、前衛的な現代美術(大きなキャンバスに大きな丸が書いてあるだけとか、ドライヤーが大量に天井からつるされているアートとか)を見て

「わけわからん」

と言ったら、ある人が教えてくれました。

「芸術(アートや音楽)はな、理解しようと思ったらあかんねん。

芸術は理解するもんやなくて、感じるもんや。

芸術は、ただ感じたらええねん」

ジョン・コルトレーン(John Coltrane 1926年~1967年)の後期の演奏は、理解しようとせずにただ感じて、味わうことをおすすめします。

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ジョン・コルトレーンの名盤のご紹介(初級&中級編)はこちら。

シーツ・オブ・サウンド ジョン・コルトレーンの名盤(初級&中級)
ジョン・コルトレーン(John Coltrane, 1926年~1967年)のおすすめアルバム初級&中級編です。初期から中期までの、フリージャズを演奏する前の、コルトレーンのジャズを堪能できます。

ジョンコルトレーンの生涯はこちら。

上巻(生い立ち~軍隊に入る~ビバップの巨匠たちとの交流まで)

活動期間10年でレジェンドへ ジョン・コルトレーンの生涯(上巻)
テナーサックス奏者のジョン・コルトレーン(John Coltrane 1926年~1967年)がジャズの表舞台で活躍したは10年ほど。その短期間にジャズを追求し続け、スタイルは常に変化しました。そんな彼の生涯(上巻)生い立ち~軍隊に入る~ビバップの巨匠たちとの交流までです。

中巻(マイルスのバンドに加入するもクビになり、麻薬を断って再加入するまで)

活動期間10年でレジェンドに ジョン・コルトレーンの生涯(中巻)
テナーサックスのジョン・コルトレーン(John Coltrane 1926年~1967年)の生涯(中の巻)は、マイルスのバンドに加入するもクビになり、麻薬を断ってセロニアス・モンクのバンドに参加した後、マイルスのバンドに再加入するまでです。

下巻(名演「My Favorite Things」誕生~フリージャズ~晩年まで)

活動期間10年でレジェンドへ ジョン・コルトレーンの生涯(下巻)
テナーサックス奏者ジョン・コルトレーン(John Coltrane 1926年~1967年)の生涯(下巻)です。名演「My Favorite Things」誕生~フリージャズ~晩年まで。

ジョン・コルトレーンの名盤(上級編)

ジョン・コルトレーンのスピリットにふれられるアルバムのご紹介です。

シーツ・オブ・サウンド(細かい音を敷き詰めるように演奏する、ジョン・コルトレーンの演奏スタイルの代名詞)の世界が繰り広げられます。

至上の愛(A Love Supreme)

1965年録音。ジョン・コルトレーンのアルバムには名盤と呼ばれるものがいくつも存在していますが、アルバム「至上の愛(A Love Supreme)」もその1つ。

Part 1の承認(Acknowledgement)、Part 2の決意(Resolution)、Part 3の追求(Pursuance) 、Part 4の賛美(Psalm)と4部構成の壮大な組曲です。

「至上の愛(A Love Supreme)」はローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500で47位。

アメリカを代表するスミソニアン博物館にコレクションされ、アメリカ国立博物館にも「アメリカ史の至宝」として所蔵されています。

このアルバムは数々のミュージシャンに影響を与えていて、ロック・バンドU2の曲「Angel of Harlem」では「We got John Coltrane and “A Love Supreme”」という歌詞が出てきます。

メンバーはピアノのマッコイ・タイナー(McCoy Tyner)、ベースのジミー・ギャリソン(Jimmy Garrison)、ドラムのエルヴィン・ジョーンズ(Elvin Jones)と今でも人気の高い、黄金のカルテットと呼ばれる組み合わせ。

ザ・ロスト・アルバム(The Lost Album)

絶頂期と言われる1963年に録音されたもの。

「ジョン・コルトレーン・アンド・ジョニー・ハートマン(John Coltrane and Johnny Hartman)」のレコーディングの前日に、アルバムのリリースを前提として録音されたものですが、どういうわけかアルバムはリリースされずこの音源の行方も謎のままでした。

ところがジョン・コルトレーンの最初の妻ナイーマの遺品がオークションにかけられたときに、その遺品の中からこの録音が見つかり、2018年にリリースされました。

メンバーはピアノのマッコイ・タイナー(McCoy Tyner)、ベースのジミー・ギャリソン(Jimmy Garrison)、ドラムのエルヴィン・ジョーンズ(Elvin Jones)と、「至上の愛(A Love Supreme)」と同じメンバー。

こんなすごいメンバーでの録音が、なぜお蔵入りしたのか。

ちょっとミステリアス。

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アセンション(Ascension)

1965年リリース。

発売当初から現代にいたるまで、賛否両論のアルバム。

ジョン・コルトレーンが、初めてフリージャズに挑戦したアルバム。

メンバーはピアノのマッコイ・タイナー(McCoy Tyner)、ベースのジミー・ギャリソン(Jimmy Garrison) 、ドラムのエルビン・ジョーンズ(Elvin Jones)というおなじみのメンバーに、トランペットのフレディ・ハバード(Freddie Hubbard)とデューイ・ジョンソン(Dewey Johnson)、アルトサックスのジョン・チカイ(John Tchicai)とマリオン・ブラウン(MarionBrown)、テナーサックスのファラオ・サンダース(Pharoah Sanders)とアーチー・シェップ(Archie shepp)、ベースのアート・デイヴィス(Art Davis)。

インターステラー・スペース(Interstellar Space)

アセンション(Ascensionよりも聴きやすいかも。

聴きやすいとはいっても、フリージャズの混沌とした世界が繰り広げられます。

しかもドラムのラシード・アリ(Rashied Ali)とジョン・コルトレーンの2人だけで繰り広げるフリージャズです。

ジャズという音楽が、コーヒーやビールのように、はじめは苦くても何度も聴いていると良さがわかってくるように、ジョン・コルトレーンも最初はとっつきにくくても、じっくり聞きこんでいくと、その品格や高い志にふれられるように思います。

「なんやねん、これ。わけわからん」

と投げ出してしまうのは、もったいないように思います。

頭をからっぽにして、何も考えずに、ただぼんやり聴いていると、何かを感じる。

それでいいんじゃないでしょうか。

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とはいえ、常に演奏スタイルを変化させていったジョン・コルトレーン。

いきなりフリージャズのスタイルから入ると、敷居が高いかもしれません。

入りやすいところから、だんだんディープなコルトレーンの世界へ入っていくのはいかがでしょうか。

ジョン・コルトレーンの名盤のご紹介(初級&中級編)はこちら。

シーツ・オブ・サウンド ジョン・コルトレーンの名盤(初級&中級)
ジョン・コルトレーン(John Coltrane, 1926年~1967年)のおすすめアルバム初級&中級編です。初期から中期までの、フリージャズを演奏する前の、コルトレーンのジャズを堪能できます。

ジョン・コルトレーンがサイドマンで参加したアルバムはこちら。

ジョン・コルトレーンがサイドマンで参加したジャズ名盤アルバム
ジョン・コルトレーン(John Coltrane 1926年~1967年)がサイドマンとして参加した、他人名のアルバムのご紹介です。マイルス・デイヴィスの名盤や、デューク・エリントン、ジョニー・ハートマン、ケニー・バレルやセロニアス・モンクとなど。

 

ジョン・コルトレーンの生涯についてはこちら。

上巻(生い立ち~軍隊に入る~ビバップの巨匠たちとの交流まで)

活動期間10年でレジェンドへ ジョン・コルトレーンの生涯(上巻)
テナーサックス奏者のジョン・コルトレーン(John Coltrane 1926年~1967年)がジャズの表舞台で活躍したは10年ほど。その短期間にジャズを追求し続け、スタイルは常に変化しました。そんな彼の生涯(上巻)生い立ち~軍隊に入る~ビバップの巨匠たちとの交流までです。

中巻(マイルスのバンドに加入するもクビになり、麻薬を断って再加入するまで)

活動期間10年でレジェンドに ジョン・コルトレーンの生涯(中巻)
テナーサックスのジョン・コルトレーン(John Coltrane 1926年~1967年)の生涯(中の巻)は、マイルスのバンドに加入するもクビになり、麻薬を断ってセロニアス・モンクのバンドに参加した後、マイルスのバンドに再加入するまでです。

下巻(名演「My Favorite Things」誕生~フリージャズ~晩年まで)

活動期間10年でレジェンドへ ジョン・コルトレーンの生涯(下巻)
テナーサックス奏者ジョン・コルトレーン(John Coltrane 1926年~1967年)の生涯(下巻)です。名演「My Favorite Things」誕生~フリージャズ~晩年まで。

ジョン・コルトレーンの名言はこちら。

下積み時代が長かった苦労人ジャズメン ジョン・コルトレーンの名言
ジョン・コルトレーン(John Coltrane 1926年~1967年)の名言です。思わずクスっと笑ってしまうような、本音が漏れたもや、深遠で考えさせられるものもありました。