ジャズピアニスト、バド・パウエル(Bud Powell 1924年~1966年)の名曲、有名曲、名演奏のご紹介です。
ピアニストからの尊敬を集めるバド・パウエルなので、バド・パウエルにちなんだ曲、バド・パウエルに捧げられた曲もいくつかあります。
それもご紹介します。
バド・パウエルの名盤や有名アルバムについては、こちらに書きました。
バド・パウエルが作曲した有名曲
クレオパトラの夢(Cleopatra’s Dream)
なんといってもバド・パウエルの曲の中では、この「クレオパトラの夢(Cleopatra’s Dream)」が一番有名だと思います。
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バウンジング・ウィズ・バド(Bouncing With Bud)
ビバップピアニストのバド・パウエルならではの、ビバップの香りが強めにただよう「バウンジング・ウィズ・バド(Bouncing With Bud)」。
テンパス・フュージット(Tempus Fugit)
「テンパス・フュージット(Tempus Fugit)」はマイルス・デイヴィス(Miles Davis)やチェット・ベイカー(Chet Baker)にも演奏されている曲。
パリジャン・サラフェア(Parisian Thoroughfare)
「パリジャン・サラフェア(Parisian Thoroughfare)」の邦題は「パリの大通り」。この曲も新旧問わず、さまざまなジャズメンに取り上げられている曲です。
異教徒たちの踊り(Dance of the Infidels)
「異教徒たちの踊り(Dance of the Infidels)」は、タイトルどおり踊り出したくなる楽しい曲。
ウン・ポコ・ロコ(Un Poco Loco )
「ウン・ポコ・ロコ(Un Poco Loco )」という変わったタイトルの曲。テレビ番組で流れていたりしました。たぶんジャズの特集番組かなにかだったと思います。
バド・パウエル作曲じゃなけど名曲&名演
Salt Peanuts
ビバップの代表曲「ソルト・ピーナッツ(Salt Peanuts)。長年コンビを組んでいたチャーリー・パーカー(Charlie Parker)とディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie) の最後の共演の場となったマッセイホールでのコンサートのピアノがバド・パウエル。
オーニソロジー(Ornithology)
チャーリー・パーカー(Charlie Parker)の代表曲「オーニソロジー(Ornithology) 」なんかも、お手のもの。バド・パウエルは通常サックスなどのホーンで演奏される曲を、ピアノで演奏するのが得意でした。
チュニジアの夜(A Night in Tunisia)
管楽器で演奏されることが多い「チュニジアの夜(A Night in Tunisia)」も、バド・パウエルはこんな感じに。
「虹の彼方に(Over the Rainbow)」と「イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー(It Could Happen To You)」
バド・パウエルはバラードだっていいんです。バラードを弾くときのバド・パウエルは、少しだけアート・テイタム(Art Tatum)の影響も感じられて、でもちゃんとバド・パウエル色も出していて好きです。
バド・パウエルもキース・ジャレット(Keith Jarrett)と同じく、うなりながら弾く人なので、そのうなり声も楽しかったりします。
バド・パウエルに捧げられた曲
イン・ウォークト・バド(In Walked Bud)
バド・パウエルとは強い絆で結ばれた師弟関係だったセロニアス・モンク(Thelonious Monk)が捧げた「イン・ウォークト・バド(In Walked Bud)」
その「イン・ウォークト・バド(In Walked Bud)」にはジョンヘンドリックス(John Hendricks)が歌詞をつけて歌ったバージョンもあって、ディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)やセロニアス・モンク(Thelonious Monk)、マックス・ローチ(Max Roach)などが歌詞に登場して、「バド・パウエルがやってきた」と歌っています。
バド・パウエル(Bud Powell)
チック・コリア(Chick Corea)はバド・パウエルに捧げた「 チック・コリア・アンド・フレンズ バド・パウエルへの追想(Chick Corea and Friends Remembering Bud Powell )」というアルバムを制作していて、これはその中に収録されたチック・コリア作曲の題名もずばり「バド・パウエル(Bud Powell)」。
ビバップっぽい雰囲気の中にも、チック・コリア色が出ていて、聴いていると楽しくなってくる曲です。
チック・コリアの「バド・パウエル(Bud Powell)」にはヴィブラフォンのゲイリー・バートン(Gary Burton)が参加したバージョンもあります。
チック・コリアの演奏で、他にもヴォーカル入りのもあって、それもよいです。
チック・コリアの「バド・パウエル(Bud Powell)」は、今、ニューヨークでファーストコール(←みんなが仕事の依頼をするとき、まず彼に電話するという超売れっ子の代名詞)のドラマーだと言われているロドニー・グリーン(Rodney Green)もレコーディングしています。
ディス・ワンズ・フォー・バド(This One’s For Bud)
デヴィッド・ヘイゼルタイン(David Hazeltine)は、この曲を捧げました。
バド・パウエルは麻薬やアルコール依存、精神疾患など、いろんな問題を抱えていたので、好不調の差が激しいとも言われていますが、不調と言われる次期にも名演があったりします。
「バド・パウエルの良さがわからない。
彼のように演奏するピアニストは他にもたくさんいる」
というご意見も世間にはあるようなんですが、バド・パウエルの演奏にみんなが影響されたから、そう聴こえるだけで、バド・パウエルより前の時代には、パウエルのように弾く人はいませんでした。
とにかくすごい人です。
バド・パウエルの生い立ちや生涯については、こちらに書きました。
バド・パウエルのエピソードはこちら。
バド・パウエルの名盤アルバムはこちら。
バド・パウエルがサイドマンとして参加したアルバムについてはこちら。