現代の最高峰ベース クリスチャン・マクブライドの名盤(前編)

マイルス・デイヴィス、ビル・エヴァンス、ジョン・コルトレーンなどなど、レジェンドと言われるジャズメンたちは皆、亡くなりました。

(ソニー・ロリンズは、まだご健在ですが)

でも、私たちにはクリスチャン・マクブライド(Christian Mcbride 1972年~)がいます!

私はクリスチャン・マクブライドは、そういうレジェンドたちと肩を並べるベーシストだと思っています。

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クリスチャン・マクブライドのジャズ名盤アルバム(前編)

クリスチャン・マクブライドについては、うんちく抜きで、とにかく聴いてください!

聴けばわかる!(と思います)

カンバセイションズ・ウィズ・クリスチャン(Conversations with Chrsitian)

クリスチャン・マクブライドとの会話と名付けられたこのアルバムは、多彩なゲスト13人と1対1のデュオの世界。

呼ばれたゲストはスティング(Sting)、ディー・ディー・ブリッジウォーター(Dee Dee Bridgewater)、チック・コリア(Chick Corea)、ラッセル・マローン(Russell Malone)、ジョージ・デューク(George Duke)など、音楽のジャンルも楽器も多種多様。

デュオなので、濃厚にクリスチャン・マクブライドのベースを楽しめます。

そしてアルバムのタイトルどおり、どのデュオも楽器を通しての会話に聴こえてきます。

メンバーは、シンガーソングライターの アンジェリーク・キジョー(Angelique Kidjo)、ジャズバイオリストの レジーナ・カーター(Regina Carter)、ロックバンドのポリスのヴォーカル兼ベーシストだったスティング(Sting)、ラテンジャズやサルサを手掛けるピアノのエディ・パルミエリ(Eddie Palmieri)、トランぺットのロイ・ハーグローヴ(Roy Hargrove)、ピアニストのビリー・テイラー(Billy Taylor)、ヴォーカルのディー・ディー・ブリッジウォーター (Dee Dee Bridgewater)、ピアノのハンク・ジョーンズ(Hank Jones)、ジョージ・デューク(George Duke)、チック・コリア(Chick Corea)、ギターのラッセル・マローン(Russell Malone)、サックスのロン・ブレイク(Ron Blake)。そして女優のジーナ・ガーション(Gina Gershon)がブラジルの民族楽器ビリンバウ(Berimbau)で参加しています。

アウト・ヒアー(Out Here)

アルバム「アウト・ヒアー(Out Here)」は全体的に、骨太で上質なジャズといった感じ。

メンバーは、ドラムのユリシス・オーエンス(Ulysses Owens)、ピアノのクリスチャン・サンズ(Christian Sands)という、クリスチャン・マクブライドのレギュラーのトリオ。

このアルバムで聞き逃せないのが最後に収録されている「フーズ・メイキング・ラヴ(Who’s Making love)」。

往年のディスコミュージックですが、クリスチャン・マクブライドは見事にジャズへと昇華させています。

しかも後半ではクリスチャン・マックブライドのボーカルも聴けるのですが、これがなかなか男前な声!

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チャールズ・ミンガス(Charles Mingus) も「OH YHEA!」で美声を聞かせていますし、ベーシストには歌がうまい人が多いということでしょうか。

カインド・オブ・ブラウン(Kind of Brown)

マイルスの「カインド・オブ・ブルー(Kind of Blue)」をもじった題名?

またはベーシストのレイ・ブラウン(Ray Brown)に捧げたアルバムかも。


メンバーは、アルトサックス&ソプラノサックスのスティーブ・ウィルソン(Steve Wilson)、ヴィブラフォンのワーレン・ウルフ(Warren Wolf, Jr. )、ピアノのエリック・リード(Eric Reed)、ドラムのカール・アレン(Carl Allen)

ニュー・ジャゥン(New Jawn) 2018年

そして2018年12月の時点ではクリスチャン・マクブライドの最新のプロジェクト、「ニュー・ジャゥン(New Jawn)」。

ベースとドラム、管楽器2本(トランペットとテナーサックス)という編成で、ピアノやギターなどのコード(和音)を演奏する楽器がない、コードレスのバンドです。

コードのしばりがないぶん、それぞれの楽器が自由に音を展開できると言われています。

単音楽器のみだと、音の隙間に不思議な空間が生まれ、それがまた心地いいです。

そして音の空間にも力強いグルーブを感じます!

でも、ときどきコード楽器がないことを忘れるくらい、分厚いサウンドになっていたりします。

バラードになると、コード楽器が音の空間を埋めない分、メロデイが浮き立ち、曲の美しさがひときわなように感じます。

(後編)に続きます。

現代の最高峰ベース クリスチャン・マクブライドの名盤(後編)
クリスチャン・マクブライド(Christian Mcbride 1972年~)。ファースト・コールのベーシストと言われる超売れっ子ベーシストの名盤のご紹介(後編)です。

 

クリスチャン・マクブライドのビッグバンド系だと、2011年リリースでグラミー賞も受賞したアルバム「グッド・フィーリング( The Good Feeling)」もよいです。

 

クリスチャン・マクブライドのノリのいい、洗練されたベース。

彼を超えるベーシストが、はたして出てくるのだろうか?彼以上のベースが?と思ってしまいます。

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クリスチャン・マクブライドがサイドマンとして参加したアルバムのご紹介はこちら。

クリスチャン・マクブライドがサイドマンで参加したアルバム
クリスチャン・マクブライド(Christian Mcbride 1972年~)がサイドマンで参加したアルバムのご紹介です。ダイアン・クラール、チック・コリア、レイ・ブラウン、パット・メセニー、ハンク・ジョーンズ、小曽根真さんなどなど、さまざまなアルバムに参加しています。

クリスチャン・マクブライドのバイオグラフィーはこちら。

洗練された野性的な超技巧派 クリスチャン・マクブライドの経歴
クリスチャン・マクブライドの男っぽく、野性味を感じさせるベース。それでいて洗練されていてスタイリッシュ。ジャズもファンクもOK。超速弾きでもつき上げるようなグルーブ感。そんな彼のおすすめ曲、アルバムを紹介します。