セロニアス・モンク(Thelonious Monk、1917年~1982年)の名盤のご紹介です。
セロニアス・モンクの名曲&有名曲についてはこちら
セロニアス・モンクも巨匠なので、名盤は多すぎて紹介しきれませんが、有名と思われるところを中心にご紹介します。
セロニアス・モンクの名盤
ユニーク(The Unique) 1956年
ドラムがセロニアス・モンクと相性ぴったりで、最初のレコーディングも、最後のレコーディングも一緒だったアート・ブレイキー(Art Blakey)と。
数年前に(もっと前かも)ユニクロでジャズのシリーズのTシャツが売られていたとき、この表紙のTシャツもあったくらい有名。
(↓Spotifyに登録すれば(無料でも可)フル再生できます)
メンバーは、ドラムのアート・ブレイキー(Art Blakey)、ベースのオスカー・ペティフォード (Oscar Pettiford)、そしてセロニアス・モンク。
「ソロ・モンク(Solo Monk)」1965年
終始一貫してセロニアス・モンクのソロピアノのアルバム。
濃厚にセロニアス・モンクの個性的なピアノを堪能できます。
セロニアスモンクの演奏は、タイム感や不協和音すれすれな感じ(それがクセになるのですが)などが個性的なだけに、私の第一印象はただびっくり!なんだこれ!でした。
でも何度も聴きこむと、クセになる味。
モンクズ・ミュージック(Monk’s Music)1957年
いきなり、星条旗か何かの旗が上がっていって、それに敬礼するときのような音楽がはじまって
「何がはじまるねん⁈」
と驚いてしまいましたが、すぐにご機嫌なノリノリの演奏になります。
メンバーはアルトサックスのジジ・グライス(Gigi Gryce)、テナーサックスのコールマン・ホーキンズ(Coleman Hawkins)、同じくテナーサックスのジョン・コルトレーン(John Coltrane)、ベースのウィルバー・ウェア(Wilbur Ware )、ドラムのアート・ブレイキー(Art Blakey )。
こうしてみると、メンバーも豪華。
ご機嫌でノリノリとはいえ、そこはセロニアス・モンクなので、心地よい不協和音と独特のタイム感で、ついつい聴きこんでしまいます。
ブリリアント・コーナーズ(Brilliant Corners)1957年
多くの人たちがセロニアス・モンクの名盤としてあげるのが「ブリリアント・コーナーズ(Brilliant Corners)」。
その複雑な曲ゆえに、参加ミュージシャンたちと険悪ムードになったり、ベーシストはナーバスになってエアベース(ベースを弾いてる真似だけして音を出さない)状態になっちゃったり、大変なレコーディング作業を乗り越えて完成させたアルバムです。
結局、1曲の頭から最後までうまくいったテイクがなかったので、うまくいった部分をつぎはぎして、つなぎ合わせたそう。
聴いていると、次々と細かく展開していく感じが、飽きさせません。
メンバーは、テナーサックスのソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)、アルトサックスのアーニー・ヘンリー(Ernie Henry)、トランペットのクラーク・テリー(Clark Terry)、ベースのオスカー・ペティフォード(Oscar Pettiford 1、2、3曲目のみ)、ベースのポール・チェンバース(Paul Chambers)、ドラムのマックス・ローチ(Max Roach)。
このアルバムのレコーディングでの参加ミュージシャンたちとモンクが険悪になっていく過程や、ベーシストのエアベース事件については、こちらに書いてます。
バグズ・グルーブ(Bags’ Groove) 1957年
マイルス・デイヴィスの名盤。
「マイルス・デイヴィス・アンド・モダン・ジャズ・ジャイアンツ(MILES DAVIS AND THE MODERN JAZZ GIANTS)」と同時進行で録音されたアルバム。
セロニアス・モンクはサイドマンとして参加したものの、マイルス・デイヴィスに
「オレのソロのときはピアノを弾かないでくれ」
と言われた、いわゆる「喧嘩セッション」で有名なアルバム。
(のちに喧嘩ではなかった説が、有力となりました)
メンバーはトランペットのマイルス・デイビス(Miles Davis) 、ピアノのセロニアス・モンク(Thelonious Monk)、ビブラフォンのミルト・ジャクソン(Milt Jackson) 、ベースのパーシー・ヒース(Percy Heath)、ドラムのケニー・クラーク(Kenny Clarke) 、テナーサックスのソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)、ピアノのホレス・シルバー(Horace Silver)。
ケンカ・セッションについては、こちらに書きました。
セロニアス・モンク & ジョン・コルトレーン (Monk With John Coltrane)1961年
このジョン・コルトレーン(John Coltrane) が麻薬をやめるきっかけとなったエピソードについては、こちらに書いています。
クールなジャズを聴いていると、なぜか急にセロニアス・モンクを聴きたくなります。
独特の不協和音のような不思議な響きと、子供のような無邪気な感じのタッチが、ときどき恋しくなります。
セロニアス・モンクの経歴はこちらに書きました。
前編(幼少時~マイルス・デイヴィスとの喧嘩セッションまで)
後編(ニカに出会ってから晩年まで)
セロニアス・モンクの名曲のご紹介はこちら。