チャールズ・ミンガス(Charles Mingus、1922年~1979年)の名盤のご紹介、後編です。
前編はこちら。
チャールズ・ミンガスの名盤(後編)
ブルース&ルーツ(Blues & Roots)1959年
直立猿人(Pithecanthropus Erectus)とはまた、全然違うアルバム。
全体的にブルースっぽい感じはするのですが、そこはチャールズ・ミンガスなので、ブルースっぽいという言葉では表現できないジャズ。
ビバップっぽい感じもするし、かすかにフリージャズっぽい?感じも。
でも1つ言えるのは、力強いご機嫌なグルーブ!
フロントが管6本なので、華やかさもあります。
3曲目に収録されている「モーニン(Moanin’)」は、アートブレイキー(Art Blakey)の「モーニン(Moanin’)」とは同名異曲。
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メンバーは、テナーサックスのブッカー・アーヴィン(Booker Ervin)、アルトサックスはジャッキー・マクリーン(Jackie Mclean)とジョン・ハンディ(John Handy)、バリトンサックスの ペッパー・アダムス(Pepper Adams)、トロンボーンはジミー・ネッパー(Jimmy Knepper)とウィリー・デニス(Willie Dennis)、6曲目以外はピアノのホレス・パーラン(Horace Parlan)、6曲目だけピアノはマル・ウォルドロン(Mal Waldron)、ドラムはダニー・リッチモンド(Dannie Richmond)
ミンガス、ミンガス、ミンガス、ミンガス、ミンガス(Mingus, Mingus, Mingus, Mingus, Mingus)1963年
名前を連呼され、なぜにこのタイトル?と思ってしまう、別名「ファイヴ・ミンガス」と呼ばれるアルバム。
こちらも11人という華やかな編成。
結構ジャズっぽい感じなのですが、そこはミンガスなので、ミンガス風の他にはないジャズといった感じ。
メンバーは、たくさんの人が入れ替わり立ち代わりなので、割愛。
黒い聖者と罪ある女(The Black Saint and the Sinner Lady)1963年
四部作のバレエ音楽となってますが、バレエ。。。。前衛的なバレエな感じ?
名盤と名高いアルバムの1つです。
メンバーは、ソプラノサックス&バリトンサックス、フルートの ジェローム・リチャードソン(Jerome Richardson)、アルトサックスの チャーリー・マリアーノ(Charlie Mariano)、テナーサックス&フルートのディック・ハフェル(Dick Hafer )、トランペットのロルフ・エリクソン(Rolf Ericson)とリチャード・ウィリアムズ(Richard Williams)、トロンボーンのクエンティン・ジャクソン(Quentin Jackson)、チューバ&コントラバス、トロンボーンのドン・バターフィールド(Don Butterfield)、ピアノのジャッキー・バイアード(Jaki Byard)、ギターのジェイ・バリナー(Jay Berliner)、ドラムのダニー・リッチモンド(Dannie Richmond )
何も考えず、頭を空っぽにして、感覚で聴くアルバムのように思います。
ミンガスの不思議ワールド満載。
「クンビア・アンド・ジャズ・フュージョン(Cumbia and Jazz Fusion)」1977年
クンビア(Cumbia)とは、インディオやスペインの楽器、リズムが取り入れられたコロンビアの伝統的なダンスミュージック。
この「クンビア・アンド・ジャズ・フュージョン(Cumbia and Jazz Fusion)」は、その名のとおり、クンビアとジャズを融合させたアルバムです。
これ以降、チャールズ・ミンガスは病のために車いす生活となり、ベースを弾くのが困難になります。
メンバーはトロンボーンのジミー・ネッパー (Jimmy Knepper)、ドラムのダニー・リッチモンド(Dannie Richmond)など、チャールズ・ミンガスとはお馴染みのメンバーなど合計23名。
この他にも、1964年リリースの「ザ・グレイト・コンサート・オブ・チャールズ・ミンガス(Great Concert of Charles Mingus)」、1960年のアルバム「ミンガス・アット・アンティーブス(Mingus at Antibes)」も名盤とされています。
チャールズ・ミンガスがサイドマンで参加したアルバムについてはこちら。
(前編)
(後編)
チャールズ・ミンガスの経歴については、こちらに書きました。
(前編)生い立ち~初めてベースを手にするまで
(後編)ジャズの世界へ踏み出してから晩年まで
チャールズ・ミンガスのエピソードについてはこちら。
チャールズ・ミンガスの名盤(前編)はこちら。
チャールズ・ミンガス自伝?創作も入ってると巷で噂の「敗け犬の下で(Bneath the Underdog)」についてはこちら。