スタン・ゲッツ(Stan Getz 1927年~1991年)の名盤の後編です。
前編はこちら。
番外編はこちら。
スタン・ゲッツの名盤(後編)
スタン・ゲッツ・カルテッツ(Stan Getz Quartets)1955年
スタン・ゲッツの1949年と1950年のセッションを録音したもの。
まだ20代前半の若さ溢れるスタン・ゲッツの演奏を聴くことができます。
タイトルに「カツテッツ」とあるように、全曲通して同じメンバーのカルテットではなく、メンバーの組み合わせを変えています。
(↓Spotifyに登録すれば(無料でも可)フル再生できます)
メンバーは、ピアノは5~7曲目までと12~14曲目までがトニー・アレス(Tony Aless)、1~4曲目までと8~11曲目までがアル・ヘイグ(Al Haig)、ベースは5~7曲目までと12~14曲目までがパーシー・ヒース(Percy Heath)、1~4曲目までは(Tommy Potter)、8~11曲目までがジーン・ラミー(Gene Ramey)、ドラムは1~4曲目までがロイ・ヘインズ(Roy Haynes)、5~7曲目までと12~17曲目までがドン・ラモンド(Don Lamond)、8~11曲目がスタン・レベイ(Stan Levey)
アット・ストーリーヴィル(At Storyville)1951年
ボストンのジャズクラブ、ストーリーヴィル(Storyville)でのライブを録音したもの。これがクールジャズだ!的なスタン・ゲッツの演奏を堪能できます。
メンバーは、ベースのテディ・コティック(Teddy Kotick)、ドラムのタイニー・カーン(Tiny Kahn)、ギターのジミー・レイニー(Jimmy Raney)、ピアノのアル・ヘイグ(Al Haig)
ディズ&ゲッツ(Diz & Getz)1955年
ディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)とスタン・ゲッツの組み合わせだとソニー・スティット(Sonny Stitt)も加えた1958年のアルバム「フォー・ミュージシャンズ・オンリー( For Musicians Only)」もあります。
どちらを選ぶかは好みだと思いますが、私は曲目の多さと、普段2人が演奏しなさそうな曲目が入っているのでこちらをチョイス。
(でも「フォー・ミュージシャンズ・オンリー( For Musicians Only)」に収録されている「ビバップ(Be-Bop)」のスリリングな演奏も捨てがたいです)
30代で乗り乗っているディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)と、20代の若さあふれるスタン・ゲッツの組み合わせは、勢いを感じさせます。
メンバーは、トランペットのディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)、ギターのハーブ・エリス(Herb Ellis)、ピアノのオスカー・ピーターソン(Oscar Peterson)、ベースのレイ・ブラウン( Ray Brown)、ドラムのマックス・ローチ( Max Roach)。
6曲目の「ワン・アローン(One Alone)」だけメンバーがトランペットのディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)、テナー・サックスがハンク・モブレー(Hank Mobley)、ピアノがウェイド・レグ(Wade Legge)、ベースがルー・ハックニー(Lou Hackney)、ドラムがチャーリー・パーシップ(Charli Persip)
アルバムタイトル「ディズ&スタン(Diz&Getz)」なのに、6曲目はスタン・ゲッツは不参加(ToT)
スタン・ゲッツ・アンド・J.J.ジョンソン・アット・ザ・オペラ・ハウス(Stan Getz and J.J. Johnson at the Opera House )1957年
フロントにトロンボーンが加わるだけで、スタン・ゲッツのテナーサックスも化学反応で少し雰囲気が変わっているのが、おもしろいところ。
ミディアムテンポで、リラックスムードの「マイ・ファニー・ヴァレンタイン(My Funny V alentine)」と「イエスタディズ(Yesterdays)」がいい感じです。
メンバーは、トロンボーンのJ・J・ジョンソン(J.J.Johnson)、ピアノのオスカー・ピーターソン(Oscar Peterson)、ギターのハーブ・エリス(Herb Ellis)、ベースのレイ・ブラウン(Ray Brown)、ドラムのコニー・ケイ(Connie Kay)
スタン・ゲッツは薬物とアルコールを止めたり再開したりしましたが、結局最後のほうまで縁を切ることはできなかったようです。
そんな破滅的な生活を送ったわりには、活動期間は長いので、名盤とされるものも、ご紹介したほかにも多数あります。
お気に入りの1枚を探してください。
スタン・ゲッツ名盤(前編)はこちら。
(番外編)はこちら。
スタン・ゲッツがサイドマンで参加したアルバムはこちら。
スタン・ゲッツの生涯についてはこちらに書きました。
気難し屋スタン・ゲッツのエピソードについてはこちら。